サラリーマンレベル1

自称大手IT企業の入社一年目リーマンの戯言

帰国してから5年後に久しぶりに思い出した大切なこと

5年前に留学して気付いたことがあった。

それは僕が生きる糧となり、これからの人生を豊かにしてくれるものだった。

 

初めての環境で何も知らないことばかり。

大学の授業は英語で開催され、日本のような講義タイプではなく、

学生が主体となるディベートタイプのものが多かった。

 

日本人はリーディングが得意で、スピーキングが得意になる傾向がある。

僕もまさに典型的なこのタイプであった為に、授業に付いて行くのに必死だった。

 

論理性がないってだけで、同じ学生からズバズバと意見を切り捨てられた。

まあ色々と大変な経験があったわけだが、それでも必死に食らいつく意志があった。

 

なぜかって?

それはこの状況に感謝の気持ちと喜びを感じていたからだ。

 

僕は、たった自分の為だけに留学を決めた。

自分の人生を豊かにする為。自分の将来を決める為に。

留学当初は自分の決めた道だからとにかく全力で生きようという想いだった。

 

海外生活を始めてみると、

「私は日本から来ました。」もしくは「私は日本人です。」

っていう簡単な自己紹介だけで、興味を示してくれる人が大勢いることに気がついた。

多くの人たちが積極的に話しかけてくれるし、色々と話を聞いてくる。

自分は何もしていないのに、なんだか少し人気者になった気分だった。

それは最初だけでなく、長い留学生活の間ずっと続くことになった。

 

自分はただ日本に生まれ、日本で育ったというだけで、

すでに世界からの信頼を獲得しているのだ、という自信?嬉しさ?が込み上げた。

それと同時に、自分は本当は何もしていないしょうもない奴なんだとも感じた。

 

留学始めてから、終わるまでずっと考えていることがあった。

この長年の中で築き上げて来た世界の人々からの信頼は、

高度経済成長期やそれ以降の日本の先人達が積み重ねて来た信頼なのだ、と。

今でこそ、日本の技術力や産業は他国に押されているものの、

人としての振る舞いや製品の品質の高さなど日本が世界に誇り、

認められているものはたくさんあった。

 

今こうして、地球の中に僕ら日本の若者が生きやすい環境を作ってくれたのは、

お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、それからもっと上の世代の人たちのおかげなんだ。

 

だからその想いを大切に持ち続けようと思った。

僕は日本が好きだし、これからは僕が日本を背負って、

世界のために、日本のために、何かできることを頑張ろう、と。

 

だから留学中の多少辛いことがあっても頑張れた。

普段意識していないから、忘れてしまっていた大切なこと。

今日、上司から今まで積み重ねて来たプロジェクトが世の中に貢献し、

どこかしらで役に立って、今もこれからの世界にも繋がっていると聞いて、僕は身震いした。

 

社会や組織ってものは、そうした歴史があって、事実だけでなく、当事者の想いを汲み取って引き継いでいくことで、強くなるのだなと思った。

それはまた個人も然りで、そうした想いを持って、社会や組織に属するということは自分を強くすることでもあるのだなと考えたのである。